合格者にインタビュー!vol.04

全国で活躍されている在宅看護指導士をご紹介いたします。
今回は、ボンズシップ訪問看護リハビリステーションにて活躍されているSさんにお話をお伺いしました。資格取得を目指し、通勤電車の中で勉強するなど忙しい合間をぬって合格されました。

訪問看護ステーションは、人口約54万人の東京都江東区に所在しています。東京駅までも15分ほどでアクセスできる位置にあり、店と住宅街が立ち並ぶビルの一角にあります。利用者層や訪問看護の様子など、人口が多い地域ならではの特色を教えていただきました。

退院支援の学びを深めるために訪問看護の世界へ
-Sさんが訪問看護師をはじめたきっかけは何ですか
もともとは、病棟で勤務していましたが忙しい日々が続き転職を決めました。
次の職場では、患者さんとコミュニケーションが密に取れる場所、そして自分に看護の裁量権が比較的多い環境を考えたときに、訪問看護が選択肢に入りました。また、退院支援が苦手で患者さんが退院したあとの想像が足りていないと先輩から指摘を受けることもあり、患者さんが自宅でどのように過ごしているのかという知識をつけるために訪問看護を選びました。
-事業所のメンバー構成について教えてください
看護師は7名、ケアマネジャー6名(同系列事業所含む)、リハビリ4名、事務員1名が在籍しています。
看護師の年齢層は20代2名、30代4名、40代1名(管理職)です。
-ステーションの強みを教えてください
自分と同じ世代が多いのでコミュニケーションを円滑に行うことができ、相談がしやすい環境であることです。急な相談事でも一緒に考えてくれる関係性に働きやすさを感じます。
-ステーションの特徴はありますか
介護保険と医療保険どちらも対応していますが、特に医療保険の依存度が高いかたを受け入れていることは特徴かと思います。難病、精神疾患、人工呼吸器など受け入れの範囲は広いと思います。
-ステーションの課題点はありますか
ステーションは若い世代が主なので、ベテランとの経験差、コミュニケーションの技量差は感じています。全体的なスキルアップをどのようにしていくのかは、ステーション内の課題です。
-業務時の連絡手段を教えてください
タブレット・スマホの貸し出しがあります。記録はタブレットの電子カルテアプリ、スタッフ間の連絡はスマホのチャットアプリで行います。
人口密集地!東京の訪問看護とは
-移動手段は何を使われていますか
基本的に電動自転車で1日あたり5~6件訪問します。1件1件の間は15分くらいです。
天候が悪い時はカッパを着用し、台風や大雪など悪天候の場合は、訪問先を絞って訪問するようにしています。
通勤は近隣だと自転車、遠方だと電車に分かれています。

-電車通勤の場合、オンコール対応はどのようにしていますか
タクシーで対応しています。
-ステーション内で定期的に勉強会は開催していますか
月1回、で看護師の事例発表・症例は発表のミーティングを行っています。それ以外に、勉強会が行われており、社内研修は活発な印象があります。
また、医療機器メーカーさんが、ステーションで機器の使い方を教えてくれる機会もあります。
患者さんが新しい呼吸器を使う時などは、こちらからメーカーさんに勉強会をお願いするときもあります。ポンプ類などの使い方を忘れがちなものは、定期的に勉強会を開き、実際に機械に触れる時間を設けています。
-営業活動はどのように行っていますか
基本的には管理者がメインで行いますが、その他のスタッフは空き時間に営業を行ったり、既存のケアマネさんと関係性を深めたりして活動を行うことは心がけています。
訪問看護ステーションが多いからこそ支えあう関係へ
-他の訪問看護ステーションと交流はありますか
はい。連絡は頻繁に取りあっています。例えば、弊社は基本的に土日訪問を行っていないのですが、連日訪問に入る必要のある時は、他の訪問看護ステーションさんと連携を取ったりしています。
-難病の患者さんの場合、複数のステーションが介入する場合もありますが、患者さんの状態が変化した場合の連携はどのようにとっていますか
連絡手段を事前に決めていて、ステーションさんによって電話やFAX、情報共有ツールを使い分けています。患者さんの家に共有ノートを置いている時は、経過を記入してもらい、様子がわかりやすいようにしています。
特に情報共有ツールを使っている訪問看護ステーションは多く、患者さんごとに掲示板を作成し連絡を取り合っています。
状態の変化が多い患者さんだと、連絡を週末、週明けと頻繁に行っていますので連携に困ったことは無いですね。
さいごに
-これから在宅看護指導士を目指すみなさんにメッセージはありますか
訪問看護をはじめて間もない方は、在宅看護指導士の学びを通して一通り仕事に必要な知識を学ぶことができます。私は、訪問看護の世界に入って3年目ですが、まだまだ学ぶべきことが多いことに気づかされました。
-在宅看護指導士の方へメッセージをお願いします
在宅看護指導士はこれからの時代ますます需要が高くなると思います。みなさんと力を合わせて頑張っていけたらと思います。
-本日はありがとうございました。
学び続ける大切さを教えていただけるような、全国の在宅看護指導士の励みになる内容だったと思います。
今後のご活躍を応援しています。
「在宅看護指導士」は、在宅看護・訪問看護の視点に特化した知識とスキルを学び、人・組織・地域を育てる専門資格です。
訪問看護師であれば知っておきたい、緊急性の見極め方から家族支援、訪問看護事業の運営、リスク管理などを包括的に学習します。
訪問看護に魅せられている方、訪問看護に飛び込んでみたい方、管理を任されている方に、おすすめです。