訪問介護の感染管理のポイント - 一般社団法人全国在宅医療マネジメント協会

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訪問介護の感染管理のポイント

在宅介護指導士

在宅介護指導士の認定試験について(申込みは2024年2月2日から8月15日まで)

新興感染症の流行によって、感染症の流行期においても事業を継続するための対策を構築することが介護保険事業所にも求められるようになりました。この度の新型コロナウイルス感染症の流行期には、事業所で対応していく中でとても辛い思いをされた方もいらっしゃると思います。

ここでは、訪問介護事業所の感染対策について参考になるお話ができればと思います。

訪問介護事業所の感染対策が必要な理由とは?

訪問介護事業所で感染対策が必要な理由には以下のようなことがあります。

利用者の健康と安全確保

訪問介護では高齢者や身体障害者、免疫不全の方なども対象としているため、感染症が広がるとこれらの利用者の健康や生命が脅かされる可能性があります。
感染対策は利用者の健康と安全を守るためには不可欠です。

スタッフの健康管理

訪問介護のスタッフが利用者に感染症を持ち込む場合や、利用者がスタッフに感染を広げる可能性もあるため、スタッフの健康管理も重要です。
感染対策を徹底することで、スタッフの健康を守り、サービス提供の継続性を確保することができます。

感染拡大の防止

訪問介護は利用者の自宅を訪問するため、感染拡大のリスクが施設よりも高いと考えられます。
感染対策を十分に実施しないと、利用者やその家族、地域社会にまで感染が広がってしまう可能性があります。

事業所の信頼維持

訪問介護事業所は利用者やその家族、ケアマネージャーからの信頼を獲得し、サービスの提供を続けていく必要があります。
感染対策が不十分だと、事業所としての信頼を失い、評判を下げてしまう可能性もあります。

ガッツポーズをしている2人の介護職員

感染を「広げない」ために注意したいことは?

感染を広げないためには以下のようなことを注意しましょう。

手洗いと手指衛生の徹底

スタッフは訪問前、訪問中、訪問後に必ず手洗いや手指消毒を行うようにします。特に利用者ごとに手洗いを行うことが重要です。

適切な感染防御具の使用

近年では当たり前になりましたが、訪問中は適切なマスクの着用をします。利用者に感染症状(発熱、咳、鼻汁、くしゃみなど)がある場合や、スタッフ自身が感染症状を持っている場合は特に重要です。

また、利用者の身体ケアを行う際の手袋や、フェイスシールドなどの個人防護具も状況に応じて利用する必要があります。

訪問前の健康チェック

スタッフは訪問前に自身の健康状態をチェックし、感染症状がある場合は訪問を延期するなどの対応が必要です。
利用者やその家族に疑わしい症状がある場合は、訪問順の変更を行うことや医療機関の受診を勧めること、場合によっては訪問するスタッフを固定するなど、適切な対応が必要になります。

適切な情報の提供と教育

利用者やその家族に対して、感染症の予防に関する情報を提供し、適切な手洗いや咳エチケットなどの実践を促します

感染対策は、利用者によっては理解が難しく協力を得られない場合もあるかと思います。

日々の利用者に対する感染対策の意識づけも、感染拡大のリスクを最小限に抑えることに繋がります。

地域の感染対策には介護の力が必要!

訪問介護は地域包括ケアの一環として位置付けられています。

利用者の生活を支える訪問介護の皆様は、利用者のニーズや状況を直接把握できるので、利用者の小さな変化にも気付くことがあると思います。

そんな時、地域の医療や福祉リソースを上手く活用することができれば、在宅療養者の強い力になれると思います。

地域包括ケアの仲間として一緒に感染対策に取り組んでいきましょう。

 


 

「在宅介護指導士」は、介護専門職のキャリアアップとなる専門資格です。

疾患・障害を“生活”で捉える視点を育てるカリキュラムで、医療と介護の架け橋となれるプロフェッショナルを目指します。

 

在宅介護指導士の認定試験について(申込みは2024年2月2日から8月15日まで)

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